あざらしのえいが探訪

あざらし(セキヤキリ)によるあざらしのための映画考察。脚本と演出から読み解く話の本質に迫ります。

【これから観る人へ】『STAND BY ME ドラえもん』-そこに、居たドラえもん-【感想】

今日、仕事が終わってから観に行った映画の話をします。

 
STAND BY ME ドラえもん
 
 
シリーズ初の3DCG映画で、
監督に『ALWAYS三丁目の夕日』の山崎貴、『もののけ島のナキ』の八木竜一を立て、同じくナキの制作スタジオ・白組が制作を手がけています。
広告PRも、これまでの劇場版ドラえもんシリーズ上最大規模で派手に行われています。
 
私は、藤子・F・不二雄先生の短編を含む数々の作品に多大な影響を受け、自己を形成してきました。
中でも『ドラえもん』だけは特別で、大人になった今でも毎年欠かさず劇場に足を運び、マンガを読み返し、テレビアニメも度々鑑賞を続けています。
そのドラえもんが、3DCGという新しいエンターテイメントで蘇る…!
 
こんなに嬉しく、何かの映画を待ち遠しいと思ったことは久しくありませんでした。
 
 
そんな『STAND BY ME ドラえもん』が、遂に今日、封切りを迎えました。
 
 
まだ映画をご覧になっていない方、
是非、3Dで観てください
きっと、暖かい気持ちで満たされると思います。
 
 
ネタバレを含まない内容にて以下お送りします。
 
 

◆STAND BY ME

制作を手がけた白組が
「質感にこだわって作った」
と各所のインタビューで話しているだけあり、その質感は細部に渡り隅々までこだわりを感じさせられました。
のび太のメガネ、未来の道具、ドラえもんの鈴、空き地の砂に至るまで一貫してこだわって表現されており、リアリティに富みつつも、あくまでドラえもんのイメージを壊さないようなテクスチャやモーションの使い方は、まさに職人の愛と呼べるでしょう。
 
そんなこだわりがあったからこそなのか、
映画が始まってから終わるまで、
両隣でカップルがイチャつくのもさほど気にすることなく
私はずっと笑顔でスクリーンを見つめていました。
 
手を伸ばせば、触れそうなくらいリアルで、
でもそれは確かにこれまで親しんできたドラえもんの姿に違いなく、
映画を観ている間、私はいつもドラえもんのび太の側で事の流れを見守っているような感覚がありました。
 
ドラえもんが、そこに居るーーー。
 
そんな感動に包まれながら、90分夢の中にいることができました。
 
 
 

ドラえもんは、子供の頃の友達

この作品は、
観る人は等しく子供の頃にはドラえもんと過ごした記憶を持っているーーー
それを前提に作られています。
さすが山崎監督、ノスタルジーをテーマに作らせると強い!
物語は、原作の7つのエピソードを繋げてつくられており、観客は子供時代にドラえもんを観た時の、楽しい記憶や経験を重ねて映画を観ることがてきます。
 
「すべての、子供経験者のみなさんへ」
 
そのキャッチコピーに相応しく、
子供時代をドラえもんを見て過ごした人のためにこそつくられた映画だと思いました。
 
 
 
 
 
ドラえもんが、そこに居る。
 
自分の記憶に、心に、いつもドラえもんは居る。
 
STAND BY ME …
ドラえもんはいつもその人の側にいる。
 
タイトルの真意を、見終わった後に悟りました。
 
 
ドラえもんを側で見てみたい、
ドラえもんのそばにいたい、
ぼくの、わたしのドラえもん
そんな時には、3Dで作品を観てください。
 
あなたも、きっとドラえもんに逢えるはずです。
そして、子供の頃のあなたにも出逢えるでしょう。
 
 
 
あの素晴らしい体験をしに、あと2回は観に行ってきます。( ´ ▽ ` )
 
 

 

ドラえもん 1 (藤子・F・不二雄大全集)

ドラえもん 1 (藤子・F・不二雄大全集)